介護福祉士とは

 「社会福祉士及び介護福祉法」において「介護福祉士」について定められています。
 介護福祉士とは、介護福祉登録簿に登録され、介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障があるものにつき心身の状況に応じた介護(喀淡吸引等を含む)を行い、その者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする人のことをいいます。

 なお、介護福祉士は名称独占の国家資格であるため、介護福祉士の名称を使用するには、厚生労働大臣が指定する指定登録機関に登録する必要があります。

介護福祉士になるには

 介護福祉士になるには、次の方法があります。

  1. 養成施設を卒業し、筆記試験等を受験することで介護福祉士になる方法
  2. 実務経験者が介護福祉士試験を受験して介護福祉士になる方法
  3. 福祉系高校卒業者で実務経験がある者が筆記試験棟を受験することで介護福祉士になる方法
  4. その他(EPA)

介護福祉士試験

 介護福祉士試験を受験する流れは以下パターン等があり、合格後に指定登録機関に登録が完了してはじめて「介護福祉士」の名称を名乗ることができます。

※受験資格の改正
 平成28年度(第29回)介護福祉士国家試験から一定の実務経験に加え、養成施設等における「実務者研修」の修了が必要になりました。

試験の流れ

1.受験資格
 介護福祉士国家試験の受験資格は次の人に与えられます。

  1. 「試験の前日」までに、介護等の実務に「3年以上」従事した人
  2. 福祉系高等学校で指定科目を履修した人

2.筆記試験
 120問の試験を解き、合格基準を満たすこと

3.実技試験
 5分間の実技試験を受験し合格すること

4.指定登録機関登録
 合格通知が届いたら、指定登録機関へ登録すること

介護技術講習の概要

 「実務経験3年以上」の方は、「実務者研修修了」と合わせて受験資格となり、実技試験が免除されます。
 福祉系高校(「特例高校」及び「旧カリ高校」)卒業の資格で受験される方は、「介護技術講習」を修了する必要があります。
 経済連携協定(EPA)の方は、「実務者研修」または「介護技術講習」を修了する必要があります。

 介護技術講習会は、32時間の研修を「4日間」程度かけて演習します。費用は実施施設によって異なりますが、4.5万円~7万円くらいになっているようです。

 過去の介護技術講習は次のとおりとなっております。(今後の介護技術講習がこの通りとは限りませんので、詳細は「公益社団法人日本介護福祉士養成施設協会」にお問合せください。

(1)介護過程の展開…6時間
・介護における目標等の講義
・事例に基づく介護過程に関する講義及び演習

(2)コミュニケーション技術…2.5時間
・コミュニケーションの技法に関する講義および演習。

(3)移動の介護等…6時間
・社会生活維持拡大への技法に関する講義および演習
・安楽と安寧の技法に関する講義および演習

(4)排泄の介護…4時間
・排泄の介護に関する講義および演習

(5)衣服の着脱の介護…3時間
・衣服の着脱の介護に関する講義および演習

(6)食事の介護…3時間
食事の介護に関する講義および演習

(7)入浴の介護等…4時間
・入浴の介護に関する講義および演習
・身体の清潔の介護に関する講義および演習

(8)総合評価…3.5時間
・(1)~(7)までの講習内容の習得に係る評価

介護実技試験の概要

 介護実技試験は、試験の直前に問題が提示され、短い時間で介護内容を理解して、「5分間」で介護技術を実践しなければなりません。
 人前で「演じる」ことに緊張するタイプの人は、介護技術講習会を受講しておくと安心です。

 課題の総得点の60%程度を基準として、課題の難易度で補正した点数以上の得点の者が実技試験の合格者とされます。

筆記試験の出題科目と試験時間

 介護福祉士試験の筆記試験は、第24回試験より新科目による出題となりました。筆記試験の「3つの領域」「科目名と出題数」科目群」「試験時間」「合格基準」などの試験の概要は以下になります。

 次の2つの条件を満たした人が筆記試験の合格者となります。

 ア 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
 イ アを満たした者のうち、以下の試験科目11科目群すべてにおいて得点があった者。

(参考)
 過去の筆記試験の詳細は次の通りです。第31回、32回の筆記試験とは異なりますが、参考として掲載しています。

<人間と社会(16問)>
 人や制度を理解する科目
1.人間の尊厳と自立(科目群①)
・人間の尊厳と自立
・介護における尊厳の保持・自立支援
2.人間関係とコミュニケーション科目群②)
・人間関係の形成
・コミュニケーションの基礎
3.社会の理解(科目群③)
・生活と福祉
・社会保障制度
・介護保険制度
・障害者自立支援制度
・介護実践に関連する諸制度

<介護(52問)>
 介護福祉士の仕事を理解する科目
4.介護の基本(科目群①)
介護福祉士を取り巻く状況
介護福祉士の役割と機能を支えるしくみ
・尊厳を支える介護
・自立に向けた介護
・介護を必要とする人の理解
・介護サービス
・介護実践における連携
・介護従事者の倫理
・介護における安全の確保とリスクマネジメント
・介護従事者の安全
5.コミュニケーション技術(科目群②)
・介護におけるコミュニケーションの基本
・介護場面における利用者・家族とのコミュニケーション
・介護におけるチームのコミュニケーション
6.生活支援技術(科目群④)
・生活支援
・自立に向けた居住環境の整備
・自立に向けた身じたくの介護
・自立に向けた移動の介護
・自立に向けた食事の介護
・自立に向けた入浴・清潔保持の介護
・自立に向けた排泄の介護
・自立に向けた家事の介護
・自立に向けた睡眠の介護
・終末期の介護
7.介護過程(科目群⑤)
・介護過程の意義
・介護過程の展開
・介護過程の実践的展開
・介護過程とチームアプローチ

<こころとからだのしくみ(40問)>
 利用者を理解する科目
8.発達と老化の理解(科目群⑥)
・人間の成長と発達の基礎的理解
・老年期の発達と成熟
・老化に伴うこころとからだの変化と日常生活
・高齢者と健康
9.認知症の理解(科目群⑦)
・認知症を取り巻く状況
・医学的側面から見た認知症の基礎
・認知症に伴うこころとからだの変化と日常生活
・連携と協働
・家族への支援
10.障害の理解(科目群⑧)
・障害の基礎的理解
・障害の医学的側面の基礎的知識
・連携と協働
・家族への支援
11.こころとからだのしくみ(科目群⑨)
・こころのしくみの理解
・からだのしくみの理解
・身じたくに関連したこころとからだのしくみ
・移動に関連したこころとからだのしくみ
・食事に関連したこころとからだのしくみ
・入浴、清潔保持に関連したこころとからだのしくみ
・排泄に関連したこころとからだのしくみ
・睡眠に関連したこころとからだのしくみ
・死にゆく人のこころとからだのしくみ

<総合(12問)>
12.総合問題(科目群⑩)
 ・3領域(人間と社会、介護、こころとからだのしくみ)の知識及び技術を横断的に問う問題を事例形式で出題

筆記試験の合格基準

 第30回の介護福祉士試験の合格基準は次の通りです。

 次の2つの条件を満たした者が筆記試験の合格者となります。
 ア 総得点125点に対し、得点77点以上の者(総得点の60%程度を基準とし、問題の難易度で補正されます。配点は1問1点となります。)
 イ アを満たした者のうち、以下の「11科目群」すべてにおいて得点があった者。
①人間の尊厳と自立、介護の基本 ②人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術 ③社会の理解 ④生活支援技術 ⑤介護過程 ⑥発達と老化の理解 ⑦認知症の理解 ⑧障害の理解 ⑨こころとからだのしくみ ⑩医療的ケア ⑪総合問題

 つまり、合格には、「総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点」+「10の科目群すべてに得点すること」が必要ということになります。
 1つの科目群でも0点があれば不合格になってしまいます。

筆記試験の出題形式と試験の分析

 第25回試験より、設問分がすべて「〇」の選択肢を選ぶ出題になりました。「(最も)適切な物」を選ぶ問題が多くなっています。
 各科目の事例は、短文事例問題に1~2問の設問。総合問題は長文事例に3問の設問というパターンになっ ています。出題数も役32~34問と安定してきています。また、第27回試験より図・票・イラスト・グラフを用いた問題が出題されるようになりました。

介護福祉士試験概要

 介護福祉士国会試験は、「社会福祉士及び介護福祉士法」に基づき、年1回(筆記試験1月、実技試験3月)に下記都道府県を会場に行われています。

 第31回(平成30年度)介護福祉士国家試験の受験申し込み受付期間は、平成30年10月5日(金曜日)に終了しています。
 なお、第32回(平成31年度)介護福祉士国家試験の受験申し込み手続きの詳細は、平成31年6月下旬頃案内予定となっております。

1.試験日

  • 第31回試験
    • 筆記試験:平成31年1月27日(日曜日)
    • 実技試験:平成31年3月3日(日曜日)
  • 第32回試験(予定)
    • 筆記試験:平成32年1月下旬
    • 実技試験:平成32年3月上旬

2.受験申込書の受付期間

  • 第31回試験
    平成30年8月8日(水曜日)から10月5日(金曜日)
  • 第32回試験(予定)
    平成31年8月上旬から9月上旬

※平成30年北海道胆振東部地震及び台風第21号の発生に伴い、平成30年9月7日(金曜日)までとしていた第31回介護福祉士国家試験の受験申込書類の受付期間を10月5日(金曜日)(消印有効)まで延長されました。

3.試験地(第31回)

  • 筆記試験(34試験地)
    北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、福島県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、石川県、岐阜県、静岡県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
    • 実技試験(2試験地)
      東京都、大阪府

4.試験科目(第31回)

  1. 筆記試験(11科目群)
    1. 人間の尊厳と自立、介護の基本
    2. 人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
    3. 社会の理解+生活支援技術
    4. 介護過程
    5. 発達と老化の理解
    6. 認知症の理解
    7. 障害の理解
    8. こころとからだのしくみ
    9. 医療的ケア
    10. 総合問題
  2. 実技試験
    介護等に関する専門的技能

 過去の試験をみると、対人援助の基本理念の理解、介護の対象となる人に対する理解、介護技法とボディメカニズム、介護職の心身の健康についての理解、ケアマネジメントや生活支援技術などの専門的知識と技術の理解、認知症や生活習慣病、廃用症候群などの疾病や障害についての理解…など、介護職の経験がある人でも経験だけでは合格は難しいといわれています。

 しかし、介護福祉士国家試験の受験予備校に通ったり、通信教育講座を受講するなど、適切な準備をして臨めば、合格はつかめずはずです。

5.受験資格(第31回)

(1)介護福祉士養成施設(2年以上)を平成29年4月以降に卒業(修了)した方(注意1)
(2)介護福祉士養成施設(1年以上)を平成29年4月以降に卒業(修了)した方(注意1)
(3)3年以上(従業期間3年以上、従事日数540日以上)介護等の業務に従事した方(注意2)で、実務者研修を修了した方(注意3)
(4)3年以上(従業期間3年以上、従事日数540日以上)介護等の業務に従事した方(注意2)で、介護職員基研修と喀痰吸引等研修(第1号研修または第2号研修)を修了した方(注意3)
(5)福祉系高校を平成21年度以降に入学して、新カリキュラムを履修して卒業した方(注意1)
(6)特例高校(高校:平成21~25、28~30年度・専攻科:平成21~25、28~31年度に入学)して、卒業した翌日後に9か月以上(従業期間9ヶ月以上、従事日数135日以上)介護等の業務に従事した方(注意2)
(7)福祉系高校を平成20年度以前に入学して、旧カリキュラムを履修して卒業した方
(8)経済連携協定(EPA)であって、3年以上(従業期間3年以上、従事日数540日以上)介護等の業務に従事した方(注意2)
(注意1)平成31年3月31日までに卒業する見込みの方を含みます。
(注意2)平成31年3月31日までに従事する見込みの方を含みます。
(注意3)平成30年12月31日までに修了する見込みの方を含みます。

6.受験手数料(第31回)

15,300円

7.合格発表(第31回)

平成31年3月27日(水曜日)