不動産鑑定士の仕事とは?

不動産のプロフェッショナル!!

 近年、不動産鑑定評価の重要性に関する社会的認識の定着、ニーズの多様化により、不動産鑑定士には一層の透明性・客観性が求められるようになりました。
 また、様々な利害関係者について衡平な態度を保持し、弁護士や公認会計士といった専門家とも対等に業務を遂行しうる優秀な人材が求められています。

 不動産鑑定士の資格取得後の進路は選択の幅が広く、仕事の形態も様々で、経験に応じてご自身の希望するキャリアを実現することが可能です。鑑定事務所や不動産会社はもちろんですが、金融機関や保険会社、商社、鉄道会社などでも不動産鑑定士は活躍しています。
 また、十分な経験を積み将来的に独立開業を目指される不動産鑑定士の方も存在します。不動産のプロフェッショナルである不動産鑑定士のビジネスフィールドは、ご自身の努力次第で無限大に拡げることが可能です。

不動産鑑定士の主な業務

①標準値・基準値等の評価(公的評価)

▶地価公示
 国が毎年1月1日現在の全国約26,000地点(標準値)の評価をします。
▶地価調査
 都道府県が依頼。毎年7月1日現在の全国約21,000地点(基準値)の評価をします。
▶相続税路線価評価
 国税局が依頼。全国の主要道路に面した土地等の鑑定評価をします。
▶固定資産税評価
 市町村が依頼。固定資産税の基になる価格で、3年に1度評価替えをします。

②不動産の鑑定評価

 土地や建物といった不動産を調査し、適正な価格又は賃料を判定する鑑定評価は、遺贈や相続、そのほか様々なケースで行われます。

③不動産の売買・交換

 企業や個人が不動産の売買や交換を行う際に、公平な第三者たる不動産鑑定士がその不動産の価値を適正に評価することで、公正かつ妥当な取引に寄与しています。

④不動産の担保評価

 個人や企業が金融機関から融資を受ける際に、担保不動産の正確な価値を判断するために鑑定評価を行うのも不動産鑑定士の仕事です。金融機関はこの鑑定結果を根拠として、融資額を決定します。

⑤不動産投資信託(J・REIT)関連業務

 不動産投資信託とは、投資家から集めた資金を不動産に投資・運用し、得られる賃料収入や売却益といったものを分配し、投資家に配当する商品です。この分野でも不動産鑑定士が活躍しています。

⑥再開発・共同ビルに関するコンサルティング

 複数の企業や個人が不動産を提供し、再開発や共同ビルなどの建設を行う際に、各人が提供した不動産に見合う権利を取得できるよう鑑定評価を行ったり、より利益があがったりするように助言をしています。

⑦減損処理などに伴う企業の資産評価

 不動産の経済価値は常に変動しています。その不動産を取得した時点と、それ以降では評価額は当然変わってきます。その会計上の概念から、不動産鑑定士の鑑定評価が企業などの資産評価に活かされています。

⑧土地の有効活用アドバイス

 遊休資産となっている土地や、利益率の低い商業建物などを有効活用するための助言やコンサルティングも、不動産鑑定士の仕事です。有効活用への市場分析のみならず、事業化へのコーディネートなども行っています。

不動産鑑定士の資格を取得するメリット

 不動産鑑定士資格の取得によって、不動産のプロフェッショナルへの道が開けます。
大学生は就活でも有利に!
 不動産会社や金融機関だけではなく、総合商社や鉄道会社などにも不動産に関する業務を扱う部署があり、「不動産鑑定士」が求められています。企業の人事担当者が履歴書に「不動産鑑定士試験合格」と書いてあるのを見れば、きっと興味を抱くはずです。 また、短答式試験合格のみであっても、就職活動においてはアピール材料となります。
社会人はキャリアアップ・転職の切札に!

就職・転職に有利

 「不動産鑑定士」の取得は、不動産業界への転職はもちろんですが、将来的に独立開業をしたいと考えている方にとっても、大きな武器となります。国家資格である「不動産鑑定士」の取得は、人生における選択肢、可能性を大きく拡げる切札となるはずです。

女性・主婦の方にもオススメ!

 鑑定評価の対象不動産を実際に調査する時以外はデスクワークが中心となりますので、特に男女の区別なく活躍することができます。何よりも、結婚・出産・子育てが一段落したとき、あらかじめ資格を取得しておけば、仕事への復帰もぐっと楽になります。ある程度仕事の量をセーブしながらの自宅での独立開業ということも可能です。

試験制度のポイント

 1度短答式試験に合格すると論文式試験が最大3回受験できる!
短答式試験に合格した方は、その合格した年の論文式試験で不合格となった場合でも、合格した短答式試験の合格発表日から2年以内に行われる短答式試験が申請により免除になります。つまり、短答式試験に合格した年を含めて3回まで論文式試験を受験することができます。その免除を受ける方を「短答式試験免除者」といいます。

不動産鑑定士試験

STEP1 5月短答式試験

  • 受験資格 なし
  • 試験期日 【平成29年度】5月14日(日)
  • 合格発表 【平成29年度】6月28日(水)
  • 試験科目 不動産に関する行政法規  
  • 出題形式 5肢択一式
  • 出題数  40問
  • 時間   2時間
  • 配点   100点

試験科目 不動産の鑑定評価に関する倫理

  • 出題形式 5肢択一式
  • 出題数  40問
  • 時間   2時間
  • 配点   100点

STEP2 8月論文式試験

  • 受験資格 短答式試験合格者及び短答式試験免除者
  • 試験期日 【平成29年度】8月5日(土)~8月7日(月)
  • 合格発表 【平成29年度】10月20日(金)
  • 試験科目の一部免除(論文式試験)
     大学等において通算3年以上下記科目の教授もしくは准(助)教授の職にあったもの
    ▶民法・経済学・会計学のうち該当科目
     下記科目の研究により博士の学位を授与されたもの
    ▶民法・経済学・会計学のうち該当科目
     公認会計士試験合格者
    ▶民法・経済学・会計学のうち受験した科目
     司法試験合格者
    ▶民法

試験科目・出題数・時間・配点

  1. 1日目
    1. 民法
      2問
      2時間
      100点
    2. 経済学
      2問
      2時間
      100点
  2. 2日目
    1. 会計学
      2問
      2時間
      100点
    2. 不動産の鑑定評価に関する理論(論文問題)
      2問
      2時間
      100点
  3. 3日目
    1. 不動産の鑑定評価に関する理論(論文問題)
      2問
      2時間
      100点
    2. 不動産の鑑定評価に関する理論(演習問題)
      1問
      2時間
      100点

不動産鑑定士試験合格

STEP3実務修習

不動産の鑑定評価の実務に関する講義

基本演習

実地演習

 不動産鑑定士試験合格者は、不動産鑑定士の登録をするために「実務修習」(研修)を修了する必要があります。実務修習は講義と演習に分かれて実施されます。期間も1年コースから3年コースまであり、選択することが可能です。修了を認められ国土交通大臣の修了の確認を受けた者が不動産鑑定士として登録することができます。
※29年度より3年コースは廃止予定